2025年5月24日土曜日

LAMJコース5月の学習内容(2025年)

LAMJ-Prep


意見を言うこと、理由を意識すること、発表することにみんなどんどん慣れていく!と感動した1ヶ月でした。「このお菓子はどれだけの旅をして自分の家にやってきたのか」について皆で考えたり、「これからの時期、もしも台風が来たらこのクラス(対面実施)はどうする?」とリアルに話し合いもしました。意見に正解も不正解もないことを肌で感じてくれている様子が頼もしい!事実を確認してから意見を言うことの大切さをじわじわと感じ取っていってほしいです。


LAMJ-B

自分にしかできない質問をする:先月から始めた「アクティブ・リスニング+質問」のセッションにもあっという間に慣れた生徒たち。相手の発言を認めながら質問する姿は本当にかっこいいです。じゃあもっとハードルを上げよう、ということで「自分にしかできない質問をする」ことを始めました。質問は、先生にしなさいと言われたからするものじゃない。質問は意見と同じで、自分だから考えられること、聞きたいと思うことを必死に探すんだよ、なぜその質問をしたいのか理由も考えてね、と話したところ質問セッションが明らかに上の次元へと上がりました。皆のおもしろい質問を一部ご紹介しますね。「あなたが倭寇だったら何を盗みたいですか(なぜこの質問をしたいかというと、私が海賊だったら色んなものを盗みたいと思うので)」「自分の学校の良いところを言える限り教えてもらえますか(なぜこの質問をしたいかというと、自分の学校についても考えてみたくなったし、相手の学校がどれくらい良いところなのか知りたかったから)」。ブラボー!

 

プレゼンテーションの基本を徹底的にモノにする:プレゼンの基本、それは「何を伝えたいか」「相手は誰か」「相手にどうなってほしいか」を言語化すること。クラスではまず、なぜ「基本」なのかを考えてもらった上で、この基本が皆の「当たり前」となるよう、実践方式でトレーニングを重ねています。来月は、この基本を踏まえた上で、どうコンテンツを磨くか、にフォーカスを当てて実際にプレゼンをしてもらう予定です。テーマはもちろん、各自じっくり選んで決めてもらいます。

 

今月扱ったテーマ:偉人の言葉の背景・根拠を考える(川端康成、ニール・アームストロング、大久保利通、手塚治虫)、マグリットの絵のタイトルの法則を見抜き、実際にタイトルをつけてみる(構造を見抜く力、クリエイティブ思考)、プレゼンの基礎のカラクリを理解する(プレゼン力)、新聞記事を1つ選んでプレゼンするとしたら(目的と聴衆を意識・言語化する)、自分にしかできない質問をする(質問力)


LAMJ-A

報道写真家・石川文洋さんのベトナム戦争の写真は事実か、意見か:テキストとしている朝日中高生新聞にベトナム戦争の特集があり、報道写真家・石川文洋さんのインタビュー記事が載っていました。クラスでは石川さんのベトナム戦争の写真を数枚取り上げ、この写真を「事実」と言えるとしたら証拠は何か、「意見」と言えるとしたらそれはなぜか、をディスカッション。さらに、この議論は世界の出来事にどうつながるのかを考えてもらいました。弁証法的思考をトレーニングしつつ、観察眼を磨いています。
 
「投票に行かない人は選挙権を譲るべきか」を哲学のフレームワークで話し合うLAMJ-Aではほぼ毎回、朝日中高生新聞の記事を起点として議論を行うのですが、今月は新しい試みとして哲学のフレームワークに則って議論するということをやりました。哲学では「言葉の定義」は非常に大事ですが、皆の「投票に行かない人」「選挙権」「譲る」の定義をめぐる議論の素晴らしさといったら!言葉の定義や背景だけでなく、「こう定義するとこんなことが想定できるけど、それでいいのかな」というところまで議論は及び、「議題は『譲るべき』ではなく『譲ってもいい』とした方がいいのでは」「日本を変えるということはとても大変なものなんだなと思った」などの感想も聞くことができました。二週にわたって話し合ってとりあえずの答えを出したところで、議論をさらにレベル上げするために「新たに問いを立てる」ことも行った生徒たち。もはや議論の達人です。

 

今月扱ったテーマ:報道写真家・石川文洋さんのベトナム戦争の写真は事実か、意見か(クリティカル・シンキング、歴史・世界・報道写真について考える)、「投票に行かない人は選挙権を譲るべきか」を哲学のフレームワークで話し合う(議論力、言葉を定義する力、論理力)、クラスメートの意見に対して「悪魔の代弁者」を演じる(思考力、伝える力)、自分の意見に反論+気づきを得る(クリティカル・シンキング)、山内マリコ『ああ幻の東京五輪 世田谷区』の一節を自分流に書き換える(ランゲージ・アーツ)、自分の住む自治体に「キャラ」を与えて宣伝文を作る(ランゲージ・アーツ、プレゼンテーション)

2025年5月3日土曜日

LAMJコース4月の学習内容(2025年)

LAMJ-Prep

考えること、伝えることをとことん楽しんで力をつける「LAMJ- Prepコミュニケーション能力プログラム」も早いもので6回が過ぎました。今月は、Show & Tell (見せてお話し) のプレゼンテーションや、目の前にある文章を「事実」と「意見」に分けることをやりました。プレゼンテーションは伝えることの基本を学べる大事な機会、そして事実と意見の線引きは考える力の基本。クラスメートの意見をちゃんと聴くことを通してアクティブ・リスニングも鍛えています。みんないつも一生懸命!楽しい1ヶ月でした。


LAMJ-B

事実と意見、マグリットの絵LAMJコースではおなじみの「情報を事実と意見に分ける」、今年度はさらにパワーアップしました。生徒たちが宿題の答えとして書いてきたものを「これは事実?意見?」と考えたり、ルネ・マグリットによる、いかにもシュルレアリスムなおもしろい絵をじーっと見て、自分の頭に浮かんだことを事実と意見に分けることもやりました。事実と意見に分けるのは「考える」の基本です。これからも色々なやり方で力をつけていきます。

 

アクティブ・リスニング+質問力を磨く:昨年度からぐっと人数が増えたLAMJ-Bのクラス。1人ひとりがより多く発言できるように、他者の意見を尊重して議論する力をつけられるように「アクティブ・リスニング+質問」のルーティーンを始めました。1人の生徒の意見を皆でしっかり聴いてしっかり考え、皆で質問する。それぞれ質問には個性が溢れていて楽しいです。「相手のことを理解したい、だから責任をもって考えるし心を込めて質問する」という態度を毎回磨くことでコミュニケーション力を育んでいきます。

 

今月扱ったテーマ:偉人の言葉の背景・根拠を考える(坂口安吾、藤田哲也、ヘミングウェイ、リンカーン)、事実と意見(クリティカル・シンキング、メディア・リテラシー)、世界一短い小説の詳細を考える(クリエイティブ思考、論理力)、リンカーンの妻・メアリーのセリフを考える(情報をつなげる力、一貫性、クリエイティブ思考)、今年・今月の目標を根拠とともに立て、振り返る(計画思考、メタ認知)


LAMJ-A

内集団と外集団、ステレオタイプ:テキストとしている朝日中高生新聞に載っていたまど・みちおさんの「うつくしい ことば」という詩の解読に端を発し、内集団と外集団(仲間内の人間は個性豊かだけれど、自分の仲間外の人は似たり寄ったり、と思うこと)、そしてステレオタイプについてディスカッションしました。その上で、具体的な「ステレオタイプ撃退法」を考えてもらったところ、実に美しい意見たちが出たので一部ご紹介。「その人が棒人間だと考える」「みんなを料理だと思ってみる。そうすれば、料理にはおいしいものもまずいものもあるから『この人はこうだ』みたいに考えることも減ると思った」「どうしたのだろう?とシンプルに考える」など。「あの人はなぜああいう考えを持つのか」という健全な好奇心でを持ち続けてくださいね。

 

主体的に調べた情報を徹底して「事実」と「意見」に分ける:これまで生徒たちは主に、講師が用意したクイズや新聞記事など、「受動的に」渡された情報を事実か意見か見分ける、ということをやってきました。LAMJ-Aの今年の目標の一つは「考えて伝えるために1人ひとりが主体的に動く」。気になるニュースにつき各自が調べてきた情報を1つひとつ「事実」「意見」のふるいにかけました。どんな情報を前にしても「これって事実?意見?」と反射的に考えられる回路を育てます。

 

今月扱ったテーマ:内集団・外集団、ステレオタイプ (思考の穴に気づく)、気になった事件について調べたことを事実・意見に分ける(クリティカル・シンキング、メディア・リテラシー)、自分の意見に反論する(思考力、つなげる力)、小川糸『バーバのかき氷』の「醸す」と「腐る」に見る、似て非なるものの力(LA)、数学と考えることの共通点(学習意欲、構造を見抜く力)、「短所」を長所にひっくり返してプレゼン(思考力、メタ認知力、プレゼン力)、今年・今月の目標を根拠とともに立て、振り返る(計画思考、メタ認知)

LAMJコース6月の学習内容(2025年)

LAMJ-Prep 1  今年 2 月にスタートした「 LAMJ-Prep1  コミュニケーション能力プログラム」の皆 ( 小2 -4)  が堂々修了!「考える」「伝える」をこんなに愛してくれるんだ … と感動し続けた 10 回でした。最終回のプレゼンテーションのテーマは「ぼく・...