2025年2月1日土曜日

LAMJコース1月の学習内容(2025年)

 LAMJ-B


ボブ・ディランの声ってどんな声?:村上春樹はボブ・ディランの声を評して「まるで小さな子が窓に立って雨ふりをじっと見つめているような声」といいました。じゃあ、あなたはどんな言葉を使ってどう表現する?という問いかけから始まった2025年のLAMJ-Bクラス。LAMJが大事にしているのは、誰でも(AIでも)弾き出せる言葉ではなく「自分だけの」言葉と伝え方を見つけること。生徒たちは初めて聴くボブ・ディランの声に必死に耳を澄まして、一生懸命言語化してくれました。他にも「梅干しの味を『酸っぱい』以外で表現する」「歯磨きの味を何かにたとえる」などのワークをやりました。今年も、一人ひとりの言葉の意識と思考を磨いてまいります。

 

1人の人生を通して阪神・淡路大震災について考える: 阪神・淡路大震災から30年。当時5歳で被災した鈴木佑一さんに関する記事を読み、まず、心に残った言葉を5つ挙げてもらいました。そこからさらに「いちばん心に残ったことば」を選び、鈴木さんの印象を言語化し、鈴木さんの音声を聴いて印象はどう変わったかをさらに言語化。その上で鈴木さんへの質問を考えました。文章を主体的に読むとはどういうことか、質問とは何か。このようなワークを通して、生徒たちには肌で覚えていってほしいと思います。

 

今月扱ったテーマ:偉人の言葉の背景・根拠を考える(ニュートン、フランシス・ベーコン、ライト兄弟、夏目漱石)、ありきたりの表現ではなく「自分の言葉」で描写する(語彙力、ランゲージ・アーツ)、記事を主体的に読む(主体的に考える力)、いちばん聞きたい質問を考える(質問力)、なぜ日本は80年戦争をしないで済んだのか、多角的に考える(思考力)、漱石のいう「日本より頭の中のほうが広い」とは(比喩力)、お菓子メーカーの味の描写について考える



LAMJ-A


今年1年を漢字1文字で表すとしたら: 年末におなじみの「今年1年を漢字1文字で表す」を年始にやってみました。生徒たちが考えたのは、大、未、翔、翠、峠、得、張、臨、輝、克なぜその漢字にしたのか、という「こころ」の部分がこれまたふるっていました。皆が伝え合う姿は大喜利のようでもあり、お正月らしさも味わえたかと。保護者の皆様、ぜひご本人から「こころ」を聞いて差し上げてください。

 

角田光代の小説中小説のあらすじを考える:今月LAで扱ったのは、角田光代著『旅する本』。この作品に登場する架空の小説はいろいろなヒントこそ散りばめられているものの、どんなお話なのか読者にはわからない仕組みになっています。そこで皆でこの「架空小説」のお話を創作してもらいました。ヒントとして書かれていることを統合し、そこから帰納的に考えて創り出すという非常にクリエイティブな作業。この日の振り返りでは「難しかった」という声が多く、クリエイティブ思考の必要性を感じました。

 

今月扱ったテーマ:今年1年を漢字1文字で表す、夫婦別姓の議論の暗黙の前提を探る(クリティカル・シンキングのトレーニング)、トランスジェンダーを「地図」以外の何かに例える(トランスジェンダーを自分事として捉える、クリエイティブ思考)、角田光代『旅する本』に登場する架空小説の内容を創作する(読解力、クリエイティブ思考)、『旅する本』にちなんで古本屋に足を運んでその匂いを言葉にする(LA)、角田光代の技術を分析して自分たちの「匂い」の描写文に応用する(LA

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LAMJコース1月の学習内容(2025年)

  LAMJ-B ボブ・ディランの声ってどんな声? :村上春樹はボブ・ディランの声を評して「まるで小さな子が窓に立って雨ふりをじっと見つめているような声」といいました。じゃあ、あなたはどんな言葉を使ってどう表現する? — という問いかけから始まった 2025 年の LAMJ-B ...